はじめての革靴

靴も太ると履けなくなる。今より痩せていた20年前、博多のロイドフットウェア(現在は閉店)で購入した靴。当時人前でも恥をかかないようにと高級品だった記憶はあったが、靴底に「Master Lloyd(マスターロイド)」の刻印を見つけて驚いた。こりゃロイドの高級ラインだわと。

店員さんに標準的なモデルをとお願いして出てきたのが、この外バネ式の靴。一足目としては間違いではない。冠婚葬祭や会議でも使い回したりと汎用性の高さが良かった。

メルトニアンの靴クリームとロイド製ブラシも同時に入手するも、たぶん会の前日にでもゴシゴシやったくらいで、その跡だけは情けなく残ってた。

革靴に目を向け始めたのは高校以降であった。流行っていたナイキのアウトドアタイプの靴を買うのが精一杯の高校生だった私には、同世代の東京の高校生や大学生が革靴をピカピカにして履いているのを見て驚いた。浪人生で下を向いて生きていたから革靴が目に入ったのではないか(笑)と真面目に今思ふ。鹿児島の高校生で革靴履いていたのは体育祭のときの応援団くらいだったような(女子はローファーかと)。

それが学生時代に革靴を買おうと思い立ったのは教育効果なのだが、どうも最近感じる自分の性質の限界みたいな、「中途ハンパ」感が、恥ずかしいけどやっぱり出ている。ああやっぱりこうなんだ俺は、って。

履けなくなったこの靴を見つけてようやく今回捨てることにした。

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